人気タレントの司会者、島田紳助（しんすけ・しまだ 55歳）が、8月23日深夜、所属する吉本興業の東京本部で記者会見を行い、芸能界からの引退を発表した。理由は、暴力団（やくざ）の関係者との親密な交際をしていたことが発覚したため。
島田紳助は、元プロボクシング世界王者・渡辺二郎被告（56歳）と携帯電話のメールをやり取りしていた。渡辺は、未公開株の売買を巡って恐喝未遂罪に 問われている。
渡辺とのメールの中で、2005年6月頃から07年6月頃まで、暴力団関係者との親密な交際を表わす内容が含まれていた。
島田紳助は「僕の中に悪いことしてる意識はなかった。吉本興業には自分より後輩が700人ぐらいいる。彼らに示しがつかないので、一番厳しい処分として引退することにした。明日からは普通の人にもどって静かに暮らしたい」と述べた。
彼はテレビのレギュラー番組を６本持つ人気司会者。子供からお年寄りまでファンは多い。このためテレビ局は、収録済み番組の放送中止や、番組差し替え、撮り直しなどの対応で大混乱に陥った。
日本の有名芸能人とやくざとの親密な交際が発覚することはしばしばある。ところが、芸能界から引退することはこれまでなかった。このため、紳助の引退には、もっと重大な問題が隠されているのではないかと、マスコミ、インターネットで憶測が飛び交っている。
伝統的に、日本の芸能界は地方公演を行う際、公演の警備やチケットの販売を、地元のヤクザに依頼することが多かった。その慣わしが今でも残っており、芸能人やスポーツ選手と、ヤクザとの交際を無くすことができていない。しかし、日本社会は、暴力や違法行為と行うヤクザを排除しようとしている。このため、一般の人々の面前に立つ芸能人は、特にヤクザとの交際を厳しく規制されている。
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